ベランダのひびや塗膜剥がれは何が原因?修理方法は?
ご自宅のベランダを見てみると、小さなひびや塗膜の剥がれを発見することがあるでしょう。これら些細にも感じる劣化でも、雨漏りの原因になり得ます。
そのため、ベランダ防水層劣化を早めに見つけることが重要です。
そこで、ベランダのひび・塗膜剥がれの原因や、その他の劣化サイン、修理方法について解説します。見つけた時の対処方法についても紹介します。
ベランダ防水の種類は?
戸建住宅やアパートなどのベランダ防水には、主に3種類の防水工法が用いられます。
- ・FRP防水
- ・ウレタン防水
- ・シート防水(塩ビやゴムのシートを用いる)
FRP防水とは、浴槽や船底にも使われる繊維強化プラスチックによって防水層を形成する方法です。強度が高いため空調室外機など物を置く場所や、人がよく歩く場所に用いられます。
ウレタン防水は、安価な上に既存がどんな防水工法でも上から施工できるため、主にメンテナンスの場合に用いられます。塗料を使うため、複雑な形状や障害物が多い場所でも施工できますが、経年劣化が早いというデメリットもあります。
シート防水は、集合住宅の外廊下やベランダによく用いられ、工場生産されたシートを張るため品質が安定し、1日に広い範囲を施工できます。ただし、狭い場所や複雑な形状の場所ではシートの加工が増えて、そこから水が浸入するリスクが高まります。
ひび・剥がれの原因は?
ひびや塗膜剥がれの原因は工法によって異なります。それぞれ解説します。
FRP防水
FRP防水の場合、ひびや剥がれはトップコートの劣化によるものです。
残念ながら施工後すぐ全体的に細かいひびが発生する場合は、トップコートの厚塗りなど施工不良の場合がほとんどですが、ある程度年数が経ってからの劣化は紫外線や摩耗によるものです。
「トップコートだけ傷んでいるなら放置しても平気」と思う方もいるかもしれませんが、そのままにしておけばFRP層も硬化してしまい、大きなひびが発生します。
ウレタン防水
ウレタン防水は塗膜自体が防水層なため、ひびや剥がれに特に気をつけなくてはいけません。
紫外線や風雨にさらされ続けたことによる経年劣化や、端部コーキングの劣化によってそこから水が浸入し、塗膜が膨らむ現象が起こります。また、鋭利なものがぶつかれば塗膜は簡単に破れてそこから剥がれることも考えられるため、空調機器の室外機や物干しを設置する場合には特に注意が必要です。
シート防水
シート自体は分厚いのでひび割れの心配はほぼありませんが、端部や接続部のコーキングが経年劣化によって確実に劣化します。コーキングは劣化すると硬化して、すぐに細かいひび(ヘアクラック)が発生するため、定期的なチェックが必須です。
また、それらの箇所からシート下に雨水が浸入すれば、シートが膨らんできます。これも劣化サインなので、見つけたら早めにプロへ相談しましょう。
ひび・剥がれの修理方法は?
では、ベランダでひびや剥がれが発生した場合はどのように修理するのでしょうか。工法別に紹介します。
FRP防水
FRPそのものはトップコートで保護されているため簡単にひびや剥がれは生じませんが、トップコートは定期的に塗り替えなくてはいけません。
そのため、小さなひびを見つけらたまずは全面のトップコート塗り替えを検討しましょう。
ただし、FRPが広範囲で露出している場合は既に防水層がダメージを受けている可能性もあります。その上からトップコートを塗布しても雨漏りは防げず、根本的なやりかえや他の防水工事への変更工事が必要です。
ウレタン防水
ウレタン防水の劣化は、まず表面が変色や風化(チョーキング)を起こし、その後に経年劣化によるひびや塗膜剥がれが発生します。
ウレタン防水は、部分的な劣化であれば部分補修は可能です。その場合は、劣化箇所の防水塗膜のみ切り剥がして、補強布を貼って新たにウレタン防水を塗布します。
ただし、全体的に不具合を見つけた場合は、部分補修を何度も行うよりも一気にメンテナンスをした方がお得でしょう。
シート防水
防水シートは経年劣化によるひび・剥がれは起こりませんが、物を落としたりぶつけたりした場合は破断してしまいます。その場合は、パッチを貼って部分補修できます。
ただし、パッチは永続的ではなく年数が経つと剥がれてくる可能性もあります。また、端末のコーキングや溶接したシート連結部分の剥がれ、トップコートの劣化を放置すれば、防水シート自体の劣化につながります。
劣化を見つけたらDIYで修理できる?応急処置は必要?
防水トップコートは一般の方でも買えるため、「上塗りならできそう」とDIYで補修をする方もいらっしゃるでしょう。
たしかに煩わしい施工会社との打ち合わせは必要なく、材料費だけでメンテナンスできるため、メリットは多いかもしれません。しかし、間違った塗料を選んでしまったり、性能を発揮する十分な施工ができなかったりするトラブルは多いです。
また、一度DIYで上から手を入れてしまうとハウスメーカーなどからも保証が受けられなくなる可能性もあります。そのため、まずはプロに相談をして適切な補修方法を提案してもらうことが重要です。どうしても、ひびや剥がれが気になる場合は下記の応急処置をとってください。
- ・ブルーシートを全面にかぶせる
- ・排水口や排水溝を清掃して、スムーズに水がはけるようにしておく
ちなみに、ひび・剥がれをコーキングで埋めようとする方もいらっしゃいますが、これはあまり適した補修とは言えません。逆に雨漏りの症状を悪化させる可能性もあるため、無闇にコーキング処理はしないようにしましょう。
まとめ|ベランダのひび・剥がれは早めに対応が必要です
今回は、ベランダのひびや塗膜剥がれの原因や、その他の劣化サイン、修理方法について解説しました。
全ての防水工事に共通するのが、ひび・剥がれは雨漏りの原因になりうるという点です。
ただし、小まめにチェックしておけばトップコートの塗り替えだけで済む場合も多いです。逆に、放置してしまうと防水層そのものを劣化させてしまい、被害が拡大するでしょう。
そのため、劣化や不具合を見つけた場合は応急処理だけして、すぐに防水のプロへ相談しましょう。
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