シーリングが剥がれ落ちたら赤信号!その理由を徹底解説
住宅の外壁や窓廻りを見てみると、弾力のあるゴム状の目地があちこちにあるのが分かります。これがシーリングです。
一見大した部位ではなさそうに見えますが、実は家の防水性を保つためにとても重要な役割を担っています。
そこで、今回はシーリングについてその役割や劣化原因、修理方法などついて詳しく解説します。シーリングが剥がれ落ちていたら既に雨漏りをしている可能性もあります。
ご自宅の雨漏りが心配な方は、ぜひ参考にしてください。
シーリングとはどんな役割のもの?コーキングとの違いは?
シーリングとは、建物の各所にある目地や亀裂を埋めるための充填材です。主に下記のタイプに分類され、主原料によって特徴が大きく異なります。
- ・シリコン系
- ・変成シリコン系
- ・ウレタン系
- ・アクリル系
- ・ポリサルファイド系
ホームセンターなどで販売されているタイプがシリコン系で、DIYで扱ったことのある方もいるでしょう。ガラス廻りや水廻りに使われますが、上から塗装ができないため外装ではほとんど使われません。外壁などに使われるのは、主に変成シリコン系やウレタン系、アクリル系で、上から塗装することで耐久性を維持します。
ちなみに同じような用途で「コーキング」という言葉を耳にするかもしれません。
実はシーリングとコーキングは建築においては全く同じ意味です。
コーキングの由来であるcaulk(コーク)は「隙間に詰める・水漏れを防ぐ」という意味があり、シーリングの由来であるseal(シール)には「封をする」という意味があります。
どちらも隙間を充填材で埋める行為もしくはその部位を指し、業種によって使う言葉が異なるだけなのです。
シーリングは住宅のどこに使われている?
シーリングは住宅の至るところで目にすることができます。外壁パネルの継ぎ目やサッシと外壁の隙間、窓ガラスの周囲、水廻りなど様々な場所で使われるため、建築現場においてなくてはならないものです。
特に、外壁のサイディングやALCパネルの継ぎ目やサッシ廻りのシーリングは、雨漏り防止だけではなく振動や衝撃を吸収してパネルのひびや欠損を防ぐ役割もあります。
また、屋根の細かい納まり部分などにもシーリングは使われており、シーリングの劣化は雨漏りの主な原因につながるのです。
シーリングが劣化するとどうなる?原因や症状とは?
雨漏りを防ぐための重要な部位であるシーリングですが、劣化するとどのような現象が起きるのでしょうか。劣化症状別に原因を解説します。
ひび割れ・痩せ・剥離
本来は弾性のあるシーリング剤も、紫外線や風雨に晒され続けるとだんだん表面から硬くなっていきます。
さらに劣化が進むと、表面の塗膜ごと全体的にひび割れてきます。
最終的には痩せて隙間ができて剥離し、そこから雨水が浸入するため、早めに処置をしなくてはいけません。
劣化が進んだことによる欠落
痩せや剥離が進行すれば、最終的にはシーリングが粘着性を失い剥がれ落ちます。こうなると下地や躯体が露出するため、雨漏りだけではなく深刻な問題になります。
シーリング剤の下に、バックアップ材という充填深さを調節する材料が見える場合もありますが、この材料は全く防水性がないため、雨漏りは防げません。
硬化不良
シーリング材は施工後時間が経てば固まりますが、稀にベトベトのまま固まらない場合があります。これを硬化不良といいます。
主剤と硬化剤を混ぜ合わせて施工するタイプのシーリング材に起こる現象で、うまく混ざっていないと正常に固まりません。硬化不良を起こしたシーリングは本来の役目を果たせないだけではなく、ホコリが付きやすく美観も損ねます。すぐに発覚する問題なので、新築やリフォーム直後に見つけたら直ちに施工会社に対応してもらいましょう。
ブリード現象
ブリード現象とは、シーリング剤に含まれる可塑剤と呼ばれる成分が滲み出る現象です。
可塑剤はシーリングに弾力を持たせるために入っており、上から塗った塗料との組み合わせが悪いと表面に浮き出て黒ずんでしまいます。
最近ではブリード現象が起こりにくいノンブリードタイプのシーリング剤も増えていますが、目地部分が黒ずんでいる場合はプロに相談してシーリングを取り替えてもらいましょう。
シーリングが劣化した場合の修理方法は?
シーリングが劣化した場合の修理方法は主に2つあります。施工会社は劣化度合いによってそれぞれの方法を選択します。
増し打ち
比較的シーリングの劣化が軽度な場合に用いられる方法で、既存目地の上から新たにシーリング材を充填します。撤去費用がかからないため、コストを抑えられるのがメリットです。
ただし、劣化がひどい場合に増し打ちを行うと、新たに重ねたシーリングがすぐに剥がれ落ちる恐れがあります。
打ち替え
打ち替えは既存目地を全て撤去して新たに打ち直す方法で、シーリング目地が全て新しくなるため基本的にはこちらを選択するケースが多いです。
ただし、まだ劣化していない既存目地を撤去する際にパネルを傷つける可能性もあるため、新築からまだ年数が経っていない場合などにはおすすめできません。
また、窓サッシ廻りの既存目地を撤去する際も、防水紙を傷つける危険性があるため、打ち替えはあまりしません。
シーリングはDIYで修理できる?
シーリング材や必要な道具はホームセンターなどで安価に購入できるため、ちょっとの補修ならご自分でやる方もいるかもしれません。水廻りなど室内では問題は起きにくいですが、外壁廻りだと大きな問題になる可能性があります。
まず、選ぶ材料を間違えると上から塗装できずに結局全て撤去しなくてはならなくなる可能性があります。また、プロは特殊な材料を使って目地と外壁パネルがべったりと接着しない2面接着という手法を使います。これにより温度による伸縮に追従できるのです。DIYではそういった処理が難しいため、すぐにひび割れてしまうでしょう。
一見簡単そうに見えるシーリング作業も、細かい工夫によって寿命が変わります。是非、私たちプロにお任せください。
まとめ|シーリングは防水性を保つための重要な部位です
今回は、シーリングについてその役割や劣化原因、修理方法などついて解説しました。
シーリングは細かい部分ですが、家の防水性を保つための重要な部位です。劣化を放置すれば雨漏りにつながる可能性が高いため、日頃より定期的に状況をチェックしておくことをおすすめします。
少しでも外壁などのシーリングに異変を感じたら、気軽にプロへ相談してください。
千葉県でシーリングの劣化や雨漏りが心配な方はアクアプルーフへご相談を!
私たちアクアプルーフは、創業以来木更津で16年もの間、防水工事や屋根工事の実績を重ねてきました。工事実績はなんと5,000件以上!確かな技術の証として、最長10年の施工保証をご提供しています。
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